皆実塾塾長のブログ

69.家ではわがまま、学校では良い子。それって実はすごくいいこと

2025年07月09日 11:12

4月から幼稚園に通い始めたうちの子。
家での機嫌の悪さや我がままが、以前よりも目に見えて増えたように思います。

でも私は、それを「良くないこと」だとは思っていません。
むしろ、「幼稚園で相当がんばってるんだな」と受け止めています。

先生からは「行儀よくしてますよ」「ちゃんとお返事できます」なんて言われるけれど、家では泣いたり怒ったり、妙にワガママが出たり。
それってつまり、外では社会性を身につけようと、ものすごく頑張っている証拠。
家はその“ガス抜き”の場になっているんだと思うのです。


小さいうちから「家でもいい子」だと、少し心配になる

親に気を遣って、家でもずっと“良い子”でいる子もいます。
とくに、空気を読める子や察しのいい子は、そうなりがちです。

でも、それって本当に安心できる姿でしょうか?
「学校では良い子らしいけど、家ではひどいんですよ」
こう言われる子は、実はとても健全な育ち方をしていると私は思っています。


親の顔色を窺わせてはいけない

子どもが「親の機嫌をとること」を最優先にしてしまうと、社会性を育むうえで大事な“自我”の発露が抑えられてしまいます。
親が感情的になりすぎたり、いつもイライラしていたりすると、子どもは「どうやったら怒られないか」に意識が向きすぎてしまう。



反抗期は「他人としての親」と向き合うタイミング

いわゆる“反抗期”が中学2年くらいに訪れるのも、実は同じ構造です。
「親の言うことを聞くだけの存在」から、「親と対等に向き合う一人の人間」へと変わっていくプロセス。
「親も一人の他人である」
そう認識して、自立していくのが本来の成長です。


「家で荒れる子」は、社会の中でちゃんと育っている

だからこそ、
家でわがままを言ってくる子、
泣いたり怒ったりぶつけてくる子に対して、
「外で頑張ってきたんだね」と思えるかどうか。

それは、親としてのひとつの視点であり、
社会の中で生きる子どもを、ちゃんと見てあげるということでもあるのかもしれません。