17.算数を自分の言語にするには?便利さの弊害
2024年08月27日 17:27
僕の幼少期の話をしましょう。
子ども達が一番数字を身近に感じられる瞬間、それは何でしょうか?
それは、お金(小銭)を扱うことです。
僕の祖父は、タンスの引き出しに小銭をひたすら貯めていて、僕が遊びに行く度にその引き出しの小銭を根こそぎ貰って良いというルールでした。
いくら貰えたのかを数えるために、集めた小銭を必死に仕分けし、並べて数えました。僕は嬉しくて楽しくて仕方がありませんでした。集めた小銭は、姉と半分こしていました。
さあ、これをやる中で、
足し算・掛け算・割り算を一体何百回とやったでしょうか。
そしてその足し算・掛け算・割り算は、小銭を数える手触りや、並んだ小銭を眺める視覚を通じて、明らかに身体感覚として僕に身に着いていったと思っています。
また、近所の駄菓子に一人で行くときに、母から持たせられるのはいつも100円でした。ちょうど合計が100円になるように、また自分が飽きずに満足するような組み合わせを目指して、
足し算を一体何百回とやったでしょうか。
※5円チョコは優秀な調整役でした。
これを読んでいるお母様方も、きっと僕と同世代でしょうから、似たような経験がおありなのでは?
そういえばピタゴラスイッチでも、ちょうど100gを目指すコーナーをやっていますよね。
こうした経験をする機会、今のお子様から減っていますよね!?
だってSuicaがあるから。
前の記事で言った「算数は言語」というのは、こういう感覚を身に着けることです。
計算ドリルももちろん死ぬほどやらないといけません。
ただ、日常生活の中であっても、少し意識して算数体験をお子さんにさせてあげてみてください。